マイルはどう貯まる?フライトとクレジットカード、2つの積算のしくみ
マイルが貯まるルートは、大きく2つしかありません。飛行機に乗るか、クレジットカードで支払うか。この2つのしくみさえ分かれば、あとは応用です。
目標になる数字を先に出します。特典航空券の最低ラインは、ANA国内線が片道6,000マイル、JAL国内線が片道4,500マイル〜。還元率1.0%のカードで月10万円を決済すれば月1,000マイル。半年弱で最初の1枚に届く計算です。
ただし条件はあります。フライトで貯まる量は買った運賃次第で半分以下になりますし、カードも何もしなければ還元率0.5%止まり。家族のマイルを合算するにも条件があります。
「マイルって結局どういう計算で貯まるの?」というパパ・ママ向けに、計算式とレートを表で整理しました。ANA国内線は2026年5月19日搭乗分から運賃体系が新しくなったので、その最新の積算率も載せています。
私は2児のパパで、家族4人の旅行をマイルでやりくりしています。我が家の主戦場はフライトではなく、日々の支払いです。
本記事の数値はANA・JAL公式サイトで確認しています(確認日: 2026年6月11日)。※本記事は正確を期していますが、最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。
この記事のポイント
- マイルの貯め方は「フライト」と「カード決済」の2本柱
- フライトマイル=区間基本マイレージ×運賃ごとの積算率
- ANA国内線は2026年5月19日搭乗分から新運賃。フレックス100%/スタンダード80%/シンプル70%/セール50%
- JAL国内線はフレックス100%/セイバー系75%/プロモーション等50%
- カードは「直接積算型(JALカード)」と「ポイント移行型(ANAカード)」の2パターン。基本0.5%、有料オプションで1.0%
- 特典航空券の最低ラインはANA片道6,000マイル、JAL片道4,500マイル〜
- 家族のマイル合算はANA・JALともカード会員限定
マイルが貯まるルートは2つだけ
細かいキャンペーンを除けば、マイルの入口はこの2つです。
- フライトマイル — 飛行機に乗ると、距離と運賃に応じて貯まる
- 決済マイル — クレジットカードの支払い額に応じて貯まる
昔は「マイル=飛行機に乗る人のもの」でした。今は逆です。年に数回しか飛ばない家庭なら、貯まる量はカード決済のほうが圧倒的に多くなります。我が家もそうです。それでもフライトマイルのしくみを先に知っておくと、運賃選びで損をしなくなります。
フライトマイルの計算式は「距離×積算率」
ANAの公式サイトにはこうあります。
国内線フライトマイル=区間基本マイレージ×運賃ごとの積算率
(ANA公式サイトより)
JALも同じ構造で、「搭乗区間の区間マイル×利用運賃のマイル積算率」と案内されています(JAL公式サイトより)。
整理すると、ポイントは2つだけです。
- 区間基本マイレージ — 路線ごとに決まった距離の数字。各社が公式チャートで路線別に公開している
- 積算率 — 買った運賃の種類で決まる割合。高い運賃ほど高い
つまり「遠くへ飛ぶほど、高い運賃で乗るほど貯まる」。それだけです。
代表的な区間基本マイレージはこちら(ANAマイレージチャートより)。
| 区間 | 区間基本マイレージ |
|---|---|
| 東京(羽田)−大阪(伊丹) | 280マイル |
| 東京(羽田)−沖縄(那覇) | 984マイル |
| 東京−ホノルル | 3,831マイル |
積算率でどれだけ変わるかは、ANA公式の東京−ホノルルの例が分かりやすいです。同じ路線でも、積算率100%なら3,831マイル、70%なら2,681マイル、50%なら1,915マイル(ANA国際線マイレージチャートのページに記載の例)。同じ席に座っても、貯まる量は倍半分の差がつきます。
なお、フライトマイルの端数処理ルールは公式で明記を確認できていません。自分の搭乗分を正確に知りたいときは、各社のマイル計算ページで調べるのが確実です。
ANA国内線の積算率:2026年5月19日からの新運賃体系
古い情報に足を取られやすいのが、ここです。ANA国内線は2026年5月19日搭乗分から運賃の名前が一新されました。旧「ANA VALUE」「ANA SUPER VALUE」前提の解説記事はもう現行仕様ではありません。座席クラスの表記も「ファーストクラス(プレミアムクラス)」「エコノミークラス」(旧・普通席)に変わっています(サービス内容の変更はありません)。
現行の積算率はこちら(ANA公式サイトより。2026年6月11日確認)。
| クラス | 運賃 | 積算率 |
|---|---|---|
| エコノミークラス(普通席) | フレックス、Biz、ANAカード優待割引 ほか | 100% |
| エコノミークラス(普通席) | スタンダード、株主優待割引 | 80% |
| エコノミークラス(普通席) | シンプル | 70% |
| エコノミークラス(普通席) | セール、個人包括旅行運賃 ほか | 50% |
| エコノミークラス(普通席) | 包括旅行割引運賃 | 30% |
| ファーストクラス(プレミアムクラス) | フレックス、Biz ほか | 150% |
| ファーストクラス(プレミアムクラス) | スタンダード、株主優待割引 | 130% |
| ファーストクラス(プレミアムクラス) | シンプル | 120% |
| ファーストクラス(プレミアムクラス) | セール | 100% |
有料アップグレードでファーストクラス(プレミアムクラス)に上がった場合は、購入済み運賃の積算率に一律プラス50%です。
セール運賃でもゼロにはなりません。半分は付きます。「安く乗れたうえにマイルも半分もらえる」と考えると、家計派には十分です。
JAL国内線の積算率:フレックス100%・セイバー系75%
JAL国内線の現行の積算率はこちら(JAL公式サイトより。2026年6月11日確認)。
| クラス | 運賃 | 積算率 |
|---|---|---|
| 普通席 | フレックス、JALカード割引、離島割引 ほか | 100% |
| 普通席 | セイバー、スペシャルセイバー、株主割引 ほか | 75% |
| 普通席 | プロモーション、スカイメイト、個人包括旅行運賃 ほか | 50% |
| クラスJ | フレックス系 | 110% |
| クラスJ | セイバー系・株主割引 | 85% |
| クラスJ | スカイメイト・個人包括等 | 60% |
| ファーストクラス | フレックス系 | 150% |
| ファーストクラス | セイバー系・株主割引 | 125% |
| ファーストクラス | スカイメイト・当日シニア割引 | 100% |
構造はANAと同じです。「安い運賃ほど積算率が低い」。家族で乗るときに多くの人が使うセイバー系は75%、と覚えておけば足ります。
カード決済で貯める2パターン:直接積算型とポイント移行型
ここからが本題です。飛ばない月でもマイルが貯まる、我が家の主戦場。しくみは2パターンに分かれます。
- 直接積算型 — カードの利用額がそのままマイルになる(JALカードがこの型)
- ポイント移行型 — カード会社のポイントが貯まり、それをマイルに交換する(ANAカードがこの型)
レートを表にまとめます(各社公式サイトより。2026年6月11日確認)。
| カード | 通常レート | 強化オプション | オプション費用 |
|---|---|---|---|
| JALカード | 200円=1マイル | ショッピングマイル・プレミアムで100円=1マイル | 年4,950円(税込)。CLUB-Aゴールド以上は自動入会・無料 |
| ANA VISA/マスター | 200円→1マイル(通常コース・無料) | 2倍コースで200円→2マイル | 一般・ワイドは6,600円/年度。ゴールド以上は無料 |
| ANA JCB | 200円→1マイル(1マイルコース・無料) | 2マイルコースで200円→2マイル | 一般・ワイドは5,500円/年。ゴールド以上は無料 |
| ANAダイナース | 100円→1マイル | −(移行手数料無料) | − |
| ANAアメックス | 100円→1マイル | −(一般はポイント移行コース参加が前提) | 参加費6,600円/年 |
どちらの型も「基本0.5%、お金を払うかゴールド以上を持つかで1.0%」という対称構造です。覚えることは実質これだけ。
ANAカードのポイント移行には「自動移行」と「都度移行(応募方式)」の2方式があります。有効期限の管理に関わる部分なので、申し込むときに方式は確認しておいてください。
航空系カード以外でマイルを貯める道もあります。年会費を抑えてポイント経由で貯めたい人はリクルートカードのような高還元カードを、決済額が大きい家庭やビジネス利用ならセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスの解説をどうぞ。
特典航空券の最低ライン:ANA片道6,000マイル、JAL片道4,500マイル〜
貯めたマイルのゴールが特典航空券です。最初の目標になる「最低ライン」はこちら。
| 航空会社 | 国内線特典の最低ライン | 備考 |
|---|---|---|
| ANA | 片道6,000マイル(ローシーズン・0〜300マイル区間) | 2024年10月27日改定の現行チャート。2026年5月19日以降搭乗分も同額。往復は往路+復路を合算 |
| JAL | 片道4,500マイル〜(往復9,000マイル〜) | 変動制(路線・日程・空席状況で変わる) |
ANAの6,000マイルは羽田−伊丹のような短距離区間の話です。羽田−那覇が入る801〜1,000マイル区間はローシーズン片道8,000マイル。石垣・宮古など1,001マイル以上の区間は片道9,500マイルからです(ANA公式チャートより。2026年6月11日確認)。JALは変動制なので、同じ路線でも日によって必要数が違います。
月10万円の決済を還元率1.0%で回せば月1,000マイル。JALなら5カ月、ANAなら6カ月で最初の片道に届く計算です(決済額と還元率はあくまで仮定の試算です)。
なお、貯めたあとの予約には「いつから取れるか」の競争があります。詳しくはANA・JAL特典航空券の予約開始日まとめにまとめています。
家族のマイル合算はカード会員限定
初心者がいちばんつまずくのがここだと思います。夫婦それぞれで貯めたマイルは、無料会員のままでは合算できません。
- ANA「ANAカードファミリーマイル」 — ANAカード本会員限定。生計同一・同居の配偶者(同性パートナー含む)と一親等以内の家族、最大10名のマイルを特典交換時に合算できる。引き落としは有効期限が近いマイルから
- JAL「JALカード家族プログラム」 — JALカード会員限定・登録無料。親会員は18歳以上のJALカード個人本会員(navi除く)、子会員は生計同一の配偶者・一親等。特典交換時に合算できる
(いずれも各社公式サイトより。2026年6月11日確認)
家族4人分のマイルを1つの特典航空券に束ねられるかどうかは、旅行の実現速度に直結します。我が家がカードでマイルを貯めている理由の半分は、この合算の枠に入るためです。
カードで貯めるメリット:飛ばない月もゼロにならない
カード積算の良さを整理しておきます。
- 飛行機に乗らない月でも、生活費の支払いがそのままマイルになる
- 食費・光熱費・通信費など、どうせ払う固定費が原資なので追加出費がない
- 家族合算プログラムの入口になる(前述のとおりカード会員限定)
- フライトマイルと併用できる。乗るときはJALカード割引・ANAカード優待割引で積算率100%の運賃も選べる
年数回しか飛ばない家庭にとって、「飛ばずに貯める」が現実解です。我が家も貯まるマイルの大半は日々の決済からです。
デメリット・注意点:年会費負けと有効期限
良い話だけでは終わらせません。先に知っておくべき弱点を並べます。
- 還元率1.0%には費用がかかる — JALのショッピングマイル・プレミアムは年4,950円(税込)、ANAの移行コースも一般カードは年5,500〜6,600円。決済額が少ないと年会費・オプション費で「年会費負け」する
- マイルには有効期限がある — ANAは利用月の36カ月後の月末まで、JALも搭乗(利用)日の36カ月後の月末までが基本。3年でリセットされる前提で出口を設計しないと、コツコツ貯めたマイルが消える。詳しくはANAマイルの有効期限と失効対策へ
- JALの必要マイルは変動制 — 片道4,500マイルはあくまで最低ライン。繁忙期や人気路線では必要数が膨らむ
- 制度は変わる — ANAの2026年5月の運賃刷新がいい例で、積算率もチャートも改定される。この記事も改定があれば更新しますが、申し込み・予約の直前には必ず公式で確認してほしいです
最後に
要点をもう一度並べます。
- マイルの入口は「フライト」と「カード決済」の2つ
- フライトマイル=区間基本マイレージ×積算率。安い運賃ほど積算率は低いがゼロにはならない
- ANA国内線は2026年5月19日からフレックス100%/スタンダード80%/シンプル70%/セール50%
- カードは直接積算型(JAL)とポイント移行型(ANA)。基本0.5%、オプションで1.0%
- 最初の目標はANA片道6,000マイル、JAL片道4,500マイル
- 家族合算はカード会員限定。家族旅行派ほどカードの意味が大きい
自分なら、と言うより我が家が実際にやっているのは「飛ばずに貯める」一択です。日々の支払いを1枚のカードに寄せて、家族合算の枠に入り、年に数回の搭乗分は上乗せと考える。飛行機に乗る回数を増やしてマイルを貯めるのは、順番が逆だと思っています。
このしくみが頭に入ったら、カード選びと出口(特典予約)に進む番です。下の記事からどうぞ。
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出典: ANA・JAL公式サイト(2026年6月11日確認)