ANA SFC改定、まさかの見直しへ。300万円ルールはまだ確定していません
2026年4月23日、ANAはSFC(スーパーフライヤーズカード)を「年間300万円決済」で選別する制度改定を発表しました。
そして2026年6月25日、ANAは自ら「見直しを検討している」と発表しました。詳細は2026年9月末まで出ません。私が2026年7月5日にANA公式サイトを直接確認したところ、今もこの見直し告知だけが掲載された状態です。
つまり今、「年間300万円未満はラウンジ利用不可」というルールは、確定情報ではありません。ネット上には4月発表時点の情報のまま止まっている解説も多いので、ここで一度、時系列を整理しておきます。
私は2児のパパで、家族4人の旅行をマイルでやりくりしています。2017年にSFC修行をして、今もANA JCBスーパーフライヤーズゴールドカードを保有中です。この改定の行方は他人事ではありません。
出典はANA公式サイト(2026年7月5日確認)と株主総会を報じた各メディア。※本記事は正確を期していますが、最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。内容は今後変わる可能性があります。
この記事のポイント
- 2026年4月23日、ANAがSFCを「SFC PLUS」(年300万円以上決済)と「SFC LITE」(未満)に分ける改定を発表
- 2026年6月25日、ANAは公式サイトで「見直しを検討している」と発表。300万円ルールは現時点で確定していません
- 正式な詳細は2026年9月末まであらためて案内される予定
- ANAHD芝田浩二社長が4月30日の決算会見で語った「一定程度の離反は織り込み済み」発言が、6月26日の株主総会で株主から批判され陳謝
- ANA新社長・平澤寿一氏は、羽田・新千歳・福岡・那覇など主要空港のラウンジ混雑が2030年度にさらに悪化する見通しを説明
- 判定期間そのものは2026年12月16日開始予定のまま。見直し後も「決済額で選別する」骨格自体は残る可能性が高い
- 今SFCを持っている人・修行中の人がやるべきことは、9月末を待ちつつ「年間決済額を把握しておく」こと
何が起きたか。時系列で整理する
まず起きたことを順番に並べます。
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2026年4月23日 | ANAがSFC制度改定を発表。2028年4月からPLUS/LITEの二層制へ |
| 2026年6月25日 | ANAが公式サイトで「見直しを検討中」と発表 |
| 2026年6月26日 | ANAホールディングス株主総会。SFC改定が主要議題に |
| 2026年9月末まで | 見直し後の正式な制度内容を改めて案内予定(現時点で未定) |
4月の発表から2ヶ月あまりで、ANAは自ら「お詫び」の形で見直しに転じました。ANA公式サイトには現在、こう掲載されています(ANA公式サイトより)。
先般発表いたしましたANAスーパーフライヤーズカードの制度改定に関し、多くのお客様よりご意見をいただいています。現在、改定内容について、見直しを検討しています。既にご案内した内容を再検討することとなり、お詫び申し上げます。制度改定の詳細につきましては、2026年9月末までにあらためてご案内いたします。
要は「4月に発表した内容は、いったん白紙に近い形で検討し直します」という宣言です。ただし「撤回する」とは書かれていません。決済額で選別する制度自体をやめるのか、基準を緩めるだけなのかは、この文面からは読み取れません。
そもそも4月に何が発表されたのか
見直しの中身がわかっていない以上、まず「何が見直しの対象になっているか」を押さえておく必要があります。4月23日発表の内容はこうでした。
SFC PLUSとSFC LITE、2つの区分
2028年4月1日から、SFCは年間決済額によって2つに分かれる予定でした。
| 区分 | 条件 | ANAラウンジ | スターアライアンス資格 |
|---|---|---|---|
| SFC PLUS | 年間300万円以上決済 | 利用可(従来通り) | ゴールド維持 |
| SFC LITE | 年間300万円未満 | 利用不可 | シルバーへ降格 |
決済額の対象は、ANAカードとANA Payの利用額の合計。家族カード会員の決済額も、本会員の実績に全額合算できるとされていました。SFC LITEでも、ANA便に搭乗する場合に限り優先チェックインや優先搭乗(Group2)、手荷物優先受取などは維持される設計でした。
例外は「ミリオンマイラー」
生涯の搭乗マイル(ライフタイムマイル)が100万マイルに到達している人は、決済額に関係なく無条件でSFC PLUS対象、という特例も用意されていました。東京-ホノルル間を130往復ほどする距離感です。
判定期間はすでに設定済みだった
最初の判定期間は2026年12月16日〜2027年12月15日。新制度は2028年4月1日から開始という日程でした。この判定期間の開始日自体は、6月25日の見直し発表後も変更が明言されていません。
なぜ見直しになったのか
ANA側の言い分と、批判された点は分けて考える必要があります。
ANA側が説明した背景は、ラウンジの混雑です。ANA新社長の平澤寿一氏は、株主総会で羽田・新千歳・福岡・那覇など主要空港でピーク時に座れない、利用できないケースが発生していると説明し、2030年度に向けてさらに悪化する見通しだと述べました。上級会員が増えすぎた結果、ラウンジという特典自体が機能しなくなりつつある、という理屈です。
一方で批判が集中したのは制度の中身そのものより先に、経営陣の発言でした。ANAホールディングスの芝田浩二社長は、2026年4月30日の決算会見で「一定程度の離反というのは織り込んでの話」と発言していました。この発言が6月26日の株主総会で株主から批判され、社長は「適切な言葉遣いに努める」と陳謝しています。ラウンジ混雑という理屈は理解されても、1ヶ月以上前の「顧客が離れるのは織り込み済み」という言い回しが、総会の場で改めて火に油を注いだ形です。
今、記事や口コミで出回っている情報との付き合い方
4月23日の発表を受けて、多くのメディアやブログがすでに「SFC PLUS/LITEの解説記事」を出しています。数字自体(年間300万円、判定期間の日付など)は4月時点の発表として正確でも、「見直し検討中」という6月25日以降の状況が反映されていない記事も多いのが実情です。
数字が合っていても、制度の枠組みが変わりつつあるタイミングでは、記事の前提が古くなります。SFC関連の情報を読むときは、その記事がいつ書かれたものかを必ず確認してください。私自身、この記事を書く前にANA公式サイトを直接見て、見直し告知が今も掲載されていることを確認しています。
SFC保有者・修行中の人は今どうする?
9月末まで正式な内容はわかりません。だからといって何もしなくていいわけではありません。
- SFCをすでに持っている人: 年間のANAカード・ANA Pay決済額を今のうちに把握しておく。判定期間は2026年12月16日開始予定のままなので、基準が仮に緩和されても厳しくなっても対応できるようにしておく
- SFC修行中の人: 修行のゴール自体(プラチナ以上のステイタス取得)は変わらない。決済額ルールがどう着地するかで、修行後の使い方の設計を変える必要がある
- これから修行を検討している人: 「決済ノルマのない永久資格」を求めるなら、思想が正反対のJAL(JGC)という選択肢も比較材料になる
SFC修行そのものの条件(プラチナ50,000PPの計算式)は今回の見直しと関係なく変わりません。修行のルート自体はSFC修行は50,000PPから。プレミアムポイントの計算式を解説にまとめています。
最後に
改めて要点を並べます。
- 4月23日発表の「年間300万円ルール」は、6月25日にANA自ら見直しを表明。今は確定情報ではない
- 正式な詳細は2026年9月末まで出ない
- 判定期間の開始日(2026年12月16日)自体は今のところ変更なし
- ラウンジ混雑という背景事情は変わらないため、「決済額で選別する」骨格自体はおそらく残る
「9月末にまた内容が変わるかもしれない前提の記事」を書くのは、書いていて落ち着かないものがあります。それでも、4月時点の情報だけを見て「300万円払えないとラウンジに入れなくなる」と決めつけて動くのは早計です。
私なら、9月末の正式発表までは大きな決断(カードの解約や、他社プレミアムカードへの乗り換えなど)を急ぎません。年間決済額の実績だけ今のうちに数字で把握しておいて、発表が出たタイミングで動きます。感情ではなく数字で判断する。これはSFCに限らず、マイルの世界全般で私が大事にしている姿勢です。
続報が出次第、この記事も更新します。
出典: ANA公式サイト「ANAスーパーフライヤーズカードの制度変更」ページ(2026年7月5日確認、見直し告知を直接確認)/乗りものニュース・Aviation Wire 各記事(2026年6月株主総会報道)
※マイル数・年会費・移行レート等の制度・条件は改定される場合があります。ご利用前に必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。